かがやく先輩

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現地レポート

岡山大学EPOK イーストアングリア大学(イギリス) / 経済学部 中安陽菜さん

1.留学したきっかけ

 私は中学生の頃、単身赴任している父親に会いにアメリカに行ったことがあります。その時に自分の英語力の低さを痛感し、将来は海外に留学して英語力を上げたいとずっと思っていました。大学入学後は1年生の夏にアデレード大学の短期語学プログラムに参加し、ほとんど英語を話せなかった状態から、英語を現地で学ぶ楽しさと成長を感じ、長期留学もしたいと考えるようになりました。そして、一度も行ったことのなかった国の一つであるイギリスの、イーストアングリア大学で約10か月留学をしようと決意しました。

2.ロケーション&留学生活

 イーストアングリア大学はロンドンから電車で1時間半離れたノリッジに位置し、小さいながらも、退職後に住みたい街、イギリスで3番目に安全な街といわれるほど、平和でとても可愛らしい街です。夏は日本より涼しく、冬は日本より少し寒いぐらいです。午前中は晴れていたのに午後から急に雨が降ったりすることも多いです。街の中心部には、ショッピングセンターやマーケットだけでなく、荘厳な雰囲気が漂う中世の大聖堂やノリッジ城もあって美しい街並みが楽しめます。ノリッジの中心部から15分ほどバスで離れると、比較的きれいな学舎が点在する自然豊かな広大なキャンパスに到着します。ノリッジは日本文化に関する研究が盛んな街という土地柄もあり、イーストアングリア大学には日本語学科が設置され、日本に興味のある学生たちが多数学んでいます。日本食も豊富に販売されているので、日本食が恋しくなることはあまりないと思います。滞在中の宿舎は、寮、シェアハウス、ホームステイなどがありますが、交換留学生は基本的に寮かホームステイになります。個人的には、友達を作りやすく、自由な時間を過ごしやすいので寮をおすすめします。

ノリッジ大聖堂

3.海外の大学で学ぶとは

 私は自分の専攻である経済をメインとして勉強しましたが、交換留学生は他の学部の授業も受けることができるので、私は秋学期に言語学、春学期に開発学の授業を選んで受講しました。イギリスの授業は全体的に日本と比べて1年生のときから、より専門的な内容を学びます。最初は苦労しましたが、留学先の先生方はとても親身に指示や助言でサポートしてくださいます。グループワークやセミナーがかなり多いのも特徴です。当然グループでのディスカッションやプレゼンテーションの数も増えるので、発言を求められる機会が日本よりも断然多くなります。そのため、自信をもって発言できるように、しっかりと予習をすることがかなり大切です。また、日本語学科で学ぶ現地の学生も多い環境もあって、海外の視点からとらえた日本を知ることもできるので、日本人にとってはある意味興味深い学びを体験できるのではないかと思います。

4.現地での交流

 授業内で友達を作るのは少し難しいので、部活やSociety(日本でいうサークル)に入って、いろんな人と交流してみることをお勧めします。基本的にどのSocietyも週に一回イベントを開催しています。日本語を学んでいる現地の学生と交流できるJapanese English conversation clubというイベントや、現地の学生たちに漢字を教えるワークショップを日本人学生で企画・準備したりする機会などに積極的に参加すれば、より多くの人と関わることができると思います。また、ノリッジには、イギリス文化の一つでもあるクラブがたくさんあり、キャンパス内にもバーがあって、毎週火曜日と土曜日にはクラビングが行われています。なかなか日本では経験できないものなので、興味のある方は行ってみるのもいいかもしれません。

Japan Societyのクリスマスボールにて

イギリスロンドンのハロッズ

5.後輩の皆さんへ

 これまでの留学生活で思ったのは、英語の練習はIELTSやTOEFLを受検した後も根気よく続けておいたほうがよいということです。私はグローバル人材育成特別コースの授業だけでなく、週に2,3回L-caféに通って自分なりに努力して英語のトレーニングを続けていました。それでもイギリスに来てから「もっと英語を頑張っておけばよかった」と思うことがありました。EPOK(交換留学)の良さは、私のケースとは逆に同じ制度を利用して岡山大学に留学してくるイーストアングリア大学の学生と知り合えることです。実際、私は留学する前にイーストアングリア大学からきている学生と仲良くなって、寮の話やキャンパスの話、イギリスの大学生活の話を聞いてたくさんの情報を事前に入手することができました。そのおかげで、いろんな面で留学に向けた準備を進めることができました。個人的には、なるべく一年近く長期で留学することをお勧めします。これは他の友人たちも言っていたことですが、半年間ではせっかく現地での生活に慣れて楽しくなってきた時期に帰ることになってしまいます。みなさんそれぞれいろんな事情があると思いますが、可能な方はぜひ一年間の留学を視野に計画してみてはいかがでしょうか。皆さんが留学する際に、心配すること、不安に思うことはたくさんあると思いますが、特に英語力に自信がない人は、pre-sessional courseから始めてみるのもいいと思います。このコースはイーストアングリア大学の学期が始まる前に、基本的に英語の基準が達していない学生を対象に英語力を鍛える事前学習コースです。レベルが十分な学生に向けたコースも用意されているので、私はそちらに参加しました。授業で必要になるエッセイの書き方など技能的なことを学べるだけでなく、本格的に大学での勉強が始まる前に友達を作ることができるので、精神的に余裕をもって大学生活をスタートさせることができます。私が経験して感じたのは、ネイティブの友達を作ることも大事ですが、しんどくなったときやつらい時は大学の先生やスタッフを頼ったり、現地で出会った日本人学生同士で仲良くして、お互いに助け合うことも大切だということです。この記事を読んでくださった皆さんが、留学してみたいと思ってもらえれば幸いです。

pre-sessional courseで出会ったメンバーとバーベキュー(キャンパスの池のほとりにて)