かがやく先輩

Play on a global stage

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現地レポート

グローバルプロ基礎コースに参加して
【US-Japanフォーラム シリコンバレー研修】グローバルプロ基礎コース / 農学部総合農業科学科 友光晶子さん

参加のきっかけ

私がこの研修に参加したのは2つの理由からです。
1つめは小さい頃からアメリカの文化に興味があってアメリカに行ってみたいと思ったこと。もう1つは「将来何がやりたいのか」「大学で何が研究したいか」がまだはっきりしていない私にとってアメリカという社会で活躍されている日本人の方のお話に触れて今、自分の将来について考えてみることが大切に思えたからです。

 

研修スケジュール

約1週間の研修では、日中は大学や会社を訪問したり,市内を見学して、夜にはプロフェッショナル講演会が開催されるのでみんなで夕食の席を囲んで,シリコンバレーの第一線で活躍されている方々のお話を聴きました。

 

活動を簡単に紹介すると

1日め オリエンテーション
日米の歴史についてプレゼンのスライドを用いて学習した。
2日め

サンフランシスコ市内の見学(ゴールデン・ゲート・ブリッジやリンカンパークなど)
UCバークレーを訪問,キャンパス見学,教授の講話を聴講した。

3日め GoogleやApple,コンピューター歴史博物館を見学した。
4日め スタンフォード大学を訪問,キャンパスを見学後,
投資会社WILを訪問,会社の理念やそこで働いている方から生い立ちなどのお話を聴く。
5日め Intel Museum、サンノゼのジャパンタウン(日本人町)を訪問した。
1週間の研修についてまとめたプレゼンテーションを行った。
最終日 自由学習日。(サンフランシスコ市内を巡る観光などで異文化体験)

 

 

 

▲ゴールデン・ゲート・ブリッジにて

▲カリフォルニア大学バークレー校にて野村泰紀教授を囲んで

▲Googleを訪問

▲最後にプレゼンテーション

 

 

失敗も次へのステップ~人との出会い 刺激を受けたプロフェッショナル講演会

プロフェッショナル講演会では、多くの方からお話を聴いて「海外で働くとはどういうことなのか」ということをより具体的にイメージできるようになりました。

また
シリコンバレー周辺では,何かに挑戦して失敗した場合,失敗をネガティブに捉えるのではなく,挑戦したというその事実に焦点があてられ,失敗を次の挑戦へのステップとポジティブに捉えられると聞いて、物事の受け止め方や発想の違いに刺激を受けました。

シリコンバレーで起業している方々にとっては一回や二回失敗することは、たいして大きい出来事ではなく、むしろ一回で成功する方が稀という捉え方をすることが多いと聞いて自分に置き換えてみたとき,今後研究に取り組むときや将来何かに挑戦するときに,この考え方を生かして失敗することを恐れず挑戦していきたいと感じました。

そして,特に心に残ったのは,スピーチされたほとんどの方が言及されていた人との出会いでした。
 

「今自分が研究しているこの分野に進もうと思ったのは,この人に出会ったから」
「この人が支えてくれているから,自分は今,やりたいことに挑戦しながら生活できている」
と語るスピーカーのお話を聴きながら,
仕事のキャリアを向上させるだけでなく,自分の人生を豊かにする人と出会い,そんな人との関係を大切に育んでいくことが,海外で生活する上ではとても大切なことなのだと気づくことができました。

▲キャンパスのテラスでセミナー

 

印象に残った日本人町の訪問
シリコンバレーや大学など最先端の技術や建物,活躍する現地の人々に刺激を受け続けた研修でしたが,そんな中でもひときわ印象に残ったのが,サンノゼのジャパンタウン(日本人町)への訪問です。19世紀,アメリカに移民した日本人たちによる日系コミュニティの居住地として発展したきた日本人町。しかし,第二次世界大戦をきっかけに日本人やその子孫である日系人たちの生活は一変します。昔そこで何が起こったのか・・・私にとっては初めて知ることばかりでした。
 

私は以前から,農業と国際交流の両方に関連する分野で将来働きたいと考えていましたが国際交流については漠然と発展的なイメージしかもっていなかったのかもしれません。
この研修を通して,実際にアメリカに移住した日本人の今と昔に触れたことでいろんな国際交流の形があることが少しわかったような気がします。
 

近代~現代にかけて,日米間の国同士での交流が発展してきたことを知ることももちろん大切ですが,両国の間で起こった悲しい歴史やその背景に向き合うことも,日本とその国を知るために重要なことなのだと感じています。

▲米国の歴史と文化を学ぶ

 

現地でのコミュニケーションにも挑戦
今回の研修は,訪問や見学学習などみっちりスケジュールが決まっていたので英語を使って話す機会は少なかったのですが、
最終日は自由学習日だったので,早速街に繰り出して英語で話しかけてみました。

楽しかったのはタクシーの運転手さんとのコミュニケーションです。普段の生活では,運転手や店員さんといったお仕事をされている方に自分から話しかける機会はめったにないので少し勇気が必要でしたが、思い切って話しかけてみました。

フレンドリーなパキスタン出身の運転手さんは気さくな方で,サンフランシスコのオススメスポットや観光する上での注意点など親切に教えてくれて,タクシーの運転手以外にも別のお仕事をされていることまで話が弾んだのでとても楽しかったです。
 

運転手さんとの会話しているうちに、サンノゼのように多国籍の人々が生活する場所で暮らしているといろんなアクセントに耳がなれてくるので,現地で知り合ういろんな人たちとのコミュニケーションが楽しめるようになるのかなと感じました。

▲街に繰り出して異文化体験


このプログラムに参加して感じたこと,よかったこと,成長したこと

「海外で仕事をしながら生活するのはどういうことなのか」
これは実際に渡航して現地で暮らし,現地で働く人とふれあってみないとわからなかったことです。

この研修期間は決して長くはありませんが刺激と学びが凝縮されたとても有意義なひとときだったと思います。

このプログラムには岡山大学以外にも,日本各地の大学から参加していたのでさまざまな出会いがありました。参加していなかったら出会えなかった同年代の日本人学生たちと知り合って一緒に過ごした一週間は,私にとって忘れられない時間となりました。

彼らから学んだこともたくさんありました。

たとえば,企業や大学訪問をした際,積極的に質問する姿勢には驚きました。

▲投資会社WiLにて

 

 

今まで日本で経験してきた見学訪問学習では,何となく説明を聞いているだけという場面もめずらしくなかったのに今回の参加者たちはとても貪欲で,自分が将来やりたいと思っている夢を実現させるために必要なプロセスやヒントを必死に吸収しようと食い入るように説明を聞いてみんなどんどん質問を重ねていく・・・そんな空気に感化されたのか普段はほとんど質問しない私でも,疑問に思ったら自然とその場で質問するようになっていました。

「国際的な活動を将来やってみたい」と漠然と抱いてきた自分の気持ちに対して研修に参加する前よりも,ずっと前向きになれたと思います。そんなふうに自分が成長できたことはとてもよかったです。

▲一緒に参加した仲間たち

 

このプログラムの魅力の一つは,1日の終わりにみんなで夕食のテーブルを囲んで,シリコンバレーやサンノゼを舞台に現地の第一線で活躍されている方々のお話を聴いて、その人となりやこれまでの歩みに触れることができる点です。

さまざまな方の話を聴きながら感じたのは,英語力を磨くことよりもチャレンジ精神,そして,自分の目の前にある仕事に全力で向き合うことが大切であるということでした。
 

研修に参加して自分の中で一番変わったなと思ったのは,海外で生活するためには,英語力以外の能力の必要性を感じるようになったことです。
 

これまでの私は,ひたすら自分の英語力をあげることに夢中になっていました。しかし,実際に海外で生活する方々に触れて,それだけでは海外で充実した生活は送れないことに気づきました。

私が感じたのは,
英語を自由に読み書きできて,流暢に話せたとしても,からといって何も不自由なく生活できるわけではないこと,たとえ失敗しても,立ち上がる強さや多くの人と交流して人間関係を構築していくこと,そしてそのために自分から積極的に動くことの大切さでした。


最後に・・・
このプログラムは、将来何がしたいか分からない方や将来海外で働きたいとは思っているけど明確なビジョンは決めていないといった方にオススメしたいと思います。
特にIT系に興味がある方は,GoogleやApple、Intelといった世界有数の企業で公開されている展示物を見たり,専門的な分野に触れる機会もたくさんあったのでぜひ挑戦してみてください!

▲Intelにて