私が留学に興味を持ったきっかけは，高校生の時に行った家族旅行が発端である。旅行先は北欧諸国だったが，生まれて初めて見る日本以外の国の風景にとても感動した。当時私は英語という教科が好きな訳ではなかったが，この経験を経て「海外に住んでみたい」という思いを抱くようになった。そして岡山大学の学生となり， EPOKという留学の機会がある事を知って，今回オーストラリアに一年間滞在する事を選択した。 　アデレードはシドニーやメルボルンと比べるとあまり大きな都市ではないが，大きな大学が三つあり，大学生の人口がとても多い。留学生も多い為，拙い英語であったとしても，皆見下す事なく親切に対応してくれる。その上，英語だけでなく異文化交流という面から見ても，良い経験が出来ると思う。気候は，夏は暑いものの日本と比べれば乾燥している為，それほど過ごしにくい訳ではない。治安も基本的には悪くないが，深夜などはやはり注意が必要である。
講義はやはりどの教科も事前のReadingの量が多い。特に第二言語が英語である私たちにとっては，やはり予習して授業に臨まないと内容を理解するのが困難になる場合が多いと思う。私はあまり派遣先で受けた講義を単位互換する事に重きを置いていない為，日本ではあまり取れないような観光学の授業を履修したりしている。
留学に向けての準備としては，やはり英語を勉強しておくに越した事は無い。しかし，正直な所留学当初はほぼ喋れない，聞き取れないものだと覚悟しておいた方がいいと思う。私自身あまり英語が得意でなかった事もあるとは思うが，始めの方は友人達の会話にただひらすら笑顔で相槌を打つだけだった。あまり始めから気負い過ぎると，英語を使う事そのものが苦痛になりかねない。「英語は第二言語」であり「英語を学びに来ている」という，ある種リラックスした心構えでスタートしても良いと思う。勿論勉強も疎かにしてはならないが，「海外で生活する」という貴重な経験を楽しむ事も大切であると思った。

2017年12月